20240129

日記 2024/1/29

家を持ちたいという気持ちが,すこし執着みたいになってしまっていてよくない.SUUMOやHOMESのようなプラットフォームを眺めていると新築/中古問わず住宅のストックは無限ではないにせよ,それなりに選択肢があるもののように見えてくる.時間が経てば市場の状況が変わるだろうということもあって,住宅市場の買い手は即断することができるだけのスピード感と待ちにまわれるだけの忍耐の姿勢の両方をあわせてもっていることが求められる.二つの要素はコンフリクトしやすく,たぶん真剣に向き合うとすごく疲れることになるので,本当に買おうとか建てようとかの腹を括ることができるまでは,ふんわり眺めておくのがよさそうだねえという感じがします.

それはそれとして,いろんな物件情報を眺めているときに思ったこととして,自分が魅力的に感じる物件は庭に木が生えていがちだということがあった.たとえばそれがまとめて開発・造成・分譲された住宅地だったとしても,雑草との付き合いやら落ち葉掃除やらの労力を勘案したとしても外構に土を確保し一本の木を植えるという選択,それは最低限暮らす環境の豊かさを担保する選択だろうと思う.豊かな空間に住みたい.

他方で,環境や空間をよりよくしていきたい,という方向性の一方で,自分の住まい方を考える,ということも十分にやらなければいけない,というようにも思ってきた.それは家への欲望が妄執にならなようにするためでもある.いま暮らしている住まいにはもう数年住んでいるわけだけれども,まだそこでの住まい方に取り組む余地は全然あるし,ちょっとした工夫で住むことの質を変えることだってまだまだできるはずだ.だからもっと,「豊かさ」ーーそれは真であり,美であり,善であるかもしれず,世界性といってもよいと思うのだけれどーーの感覚を磨き,それが到来しうるような隙間を開けておかなければならないな,というのが,寝付かぬときに考えたことであったのだった.しかしそれはそれとして,最近建付けの悪い窓際に防風用の衝立を置いたら部屋の寒気が改善したのだがその衝立がまたまったく美しくなく,これはこれでまったくままならぬものだねえ,とも思います.

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